【リズと青い鳥】人生で初めて、劇場で二回映画をみてきました【映画感想】
尊い……………………。
間違えた。百合クラスタではない。
ただ、Twitterに溢れる感想を見る限り、
①内気な女の子と元気な女の子の百合映画(よく「尊い」と言う)
②思春期の二人の少女の小さな成長を描いた青春映画(よく泣く)
③音楽や細かい演出、考察を掘り下げて楽しめる文学・芸術映画(「すごい」を連呼)
この三つの視点がほぼ均等で、どれをとっても、組み合わせても楽しめてしまうということなんですね。ただ、表面上オタク向けの百合映画の印象が強く、そっちの層向けの作品だと思われてしまうことが非常にもったいないなと思います。
事実、僕も百合クラスタではないいろんな人が「絶対に見に行った方がいい」と言っているのを見なかったら、劇場に足を運ぶことはなかったでしょう。しかも、まさか二回繰り返すことになるとは……。
基本的に映画はウィークデーモーニングショーかメンズデーで1300円しかかけない僕が、なぜ1800円×2もかけて観に行ったのか?それは、ものすごく単純な理由です。
「一回ではわからなかったから」。
自分の感受性が乏しかったから……というわけではない、と思います。
一回でわかる人もいるでしょうが、僕の様な人も一定数いるはずです。
事実、二回目三回目と観に行く人が後を絶たないのは、Twitterで「リズと青い鳥」を検索すればすぐわかることかと。
要するに、ストーリーが悪い意味ではなく平坦なんですね。
山や谷、クライマックスもあるけれど、その動き方が非常に微細で、その分演出によって言外に表現されている事項がめちゃくちゃ多い。受動的ではなく、主体的な姿勢が観客に求められる映画と言っても過言ではないでしょう。
ですがその分、それを理解できたときの喜び、感動は他の映画の比ではありません。
一回目は一粒の涙も溢さなかったのに、二回目で構造の骨格を掴みながら観たら、涙は死ぬほど流れ、嗚咽をこらえるのが大変なくらいでした。
そんな、数回見ることを前提としているような映画なのに、映像や音楽があまりにも素晴らしいため、映画館で観る必然性があまりにも大きいというニクい作品なのです。僕もものによっては「この映画、DVDでよかったな」とすぐ思ってしまう人間なのですが、だからこそ言わせていただきたい。劇場へ急げ(もうすぐ公開終了するから)。
ちなみに、二回観に行くと半券が二枚貯まりますよね?現在半券二枚で一口応募できるキャンペーンがやってるみたいです。前提じゃん!!!
というわけで、「リズと青い鳥」は百合クラスタ以外にも全力でおすすめできる、最高の映画だということを最低限伝えた記事でした。いままで人生におけるアニメ映画個人的第一位は「秒速5センチメートル」でしたが、たぶん塗り替えられます。もう一回見なければ。お金がないからさすがに劇場へは行かないけれど。
そういえば「秒速」も一回目と二回目でぜんぜん感想が違った映画だったなあ。
そういうのが好きなんですね、きっと。
☆今週のこぼれ話☆
一回目を一緒に見に行った友人(重度のアニオタ)の感想は「百合は正義」「ユーフォ本編よりスカートが長かった」「女の子がかわいかったのでそれでよし」でした。お前さぁ……。